Monthly Report 2022 December
リスキリングで本格化する人材開発

2022/12/19

はじめに

HR事業は成長と変化を続けながら、今世紀における企業や社会の最大の課題になるでしょう。
2022年9月30日の日本経済新聞では「人的資本の充実に積極的な企業をどう評価すればよいのか?」といった記事が大きく取り上げられました。

企業価値向上のカギである人材投資により、企業の成長や株価を押し上げる事例が増えていると言われています。
それは長い間、人材開発費用はコストと考えられていましたが、実のところは投資なのです。投資案件である以上、企業は費用対効果や成果を見える化して評価することが望まれます。

1億人総学び直しが訴えられている

政府は官民連携によるリスキリング(働く人の学び直し)拡充に、5年で1兆円を投じる方針を発表しています。

最近の新聞・雑誌の記事にはHR関係の話題が多く取り上げられ、テレビでは転職や副業などのPRが画面を賑わしています。転職や副業のPRは社会人に自己の見直しや自己研鑽、教育を促すことに繋がります。
すなわち、“1億人総学び直し”を訴えているのです。

企業は本格的に人材開発に注力

国や企業が本腰を入れて人材見直しのための予算や仕組みづくり、体制の整備やDX化に取り組むことが見えてきたため、企業は本格的にHR業務系とりわけHRD(人材開発)に特段の計画と実行を、今以上に注力することでしょう。

そこで大事なことは、研修の実行見直しです。
オフサイト研修は単に昨年の内容を継続するだけでよいのか?オンサイトでは何を見直すのか?人事計画や費用対効果、または評価基準等なのか、昨年以上に厳しく査定されることでしょう。

オフサイト研修は全体計画の見直し(経営方針とリンク)や、プログラム・講師・効果測定等の見直しに加えて、実施会場の環境(学びを訴求する)やサービス(成果を生み出すサービス)も大切な見直しのポイントと考えます。

同じ資質の参加者ならば、実施する会場の環境やサービスがより良い方が効果的な研修が実施できるのです。
効果的な研修は、正しい会場選びから始まる』と言えます。

リスキリング

日本コンファレンスセンター協会(cbn-jp)会長 田中慎吾

1947年東京生まれ。現、日本コンファレンスセンター協会(cbn-jp)4代目会長
FMG-JPN(JV5社のコンベンション施設運営会社)やCBN-JP設立、国際コンファレンスセンター協会理事就任など30年以上に渡り日本の会議文化発展に寄与。1993年、著書「感性ビジネス ザ・コンファレンスセンター」(文真堂より・共著)