Monthly Report 2022 May
まん延防止解除後の人財投資・育成市場のトレンド

2022/05/01

新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置が解除されたことで人財育成市場の総需要は増加すると思われますが、かける費用(金額)に大きな変化は期待できないかも知れません。
それは、基本的に集合研修(オンライン・オフラインを含めて)が減少し、マイクロラーニング(※1)・eラーニングが増加傾向にあるためです。

その最大の要因はコストです。
交通費・会場費・昼食代・コーヒーブレイク等が不要になり、平均すると約50%の削減が可能との試算がでているそうです。

マイクロラーニングは、スマートフォンの活用により従来からのeラーニングよりも格段にパーソナライズされ、プログラムも多様化且つ短時間でも学習できる。その上、進捗状況を本人と事務局できめ細かく把握できる等の機能が評価され、法人契約・個人契約ともに伸びています。

マイクロラーニング

昨今の“人材流動化”現象がTV等のプロモーションによって一段と進み、登録さえすれば簡単且つ手軽に転職・副業・アルバイトを選択できるシステムが当たり前になりつつあります。

“ゆりかごから墓場まで”と言われた企業人生が大幅に変革する年になりそうです。
人事部門の業務が一段と重要視されることになりますね!

※1:マイクロラーニングについて

「バイトサイズラーニング(一口サイズのラーニング)」がマイクロラーニングの原型と言われ、2016~2018年頃に米国のASTD(米国研修開発協会)で流行していました。

eラーニングが長すぎる(1セッション45分程度、等)とのコメント・意見が多く挙がったことを受け、切りの良いところで約5分~10分ずつに分けられたトレーニングモジュールです。

日本ではこれから本格的にマイクロラーニングが社会人教育や生涯教育に活用されるものと思われます。企業が研修ベンダーと法人契約を結び、社員はそのプログラム(必修と選択)から選んで進めて行くのです。

個人と事務局の双方でブログラムの進捗を把握できるため、管理がしやすいメリットがあります。

日本コンファレンスセンター協会(cbn-jp)会長 田中慎吾

1947年東京生まれ。現、日本コンファレンスセンター協会(cbn-jp)4代目会長
FMG-JPN(JV5社のコンベンション施設運営会社)やCBN-JP設立、国際コンファレンスセンター協会理事就任など30年以上に渡り日本の会議文化発展に寄与。1993年、著書「感性ビジネス ザ・コンファレンスセンター」(文真堂より・共著)